昭和乙女の真面目なトーク

人生はローラーコースター

「今、持っているものに感謝する」は、時として危険な呪文。

みなさん、こんにちは。

日本は梅雨入りの真っ最中と聞いてます。

外出や通勤時には足元、気をつけて下さいね。

 

みなさんは、

小さなことや身近なことに

毎日、感謝してますか?

 

私は日々、不満な言葉が出そうになる前に、

それを感謝に変えようと努力はしてます。

気をつけていないと、

見逃してしまう小さな感謝対象がいっぱいあるように思うから。

感謝することで幸せエンドルフィンもアップするらしいから、

これは毎日たくさん感謝出来ることをみつけた方がお得。

 

 

「今、持っているものに感謝する」

私の友人の1人が言い続けているこの言葉が今日のテーマです。

 

最初にこの友人の背景をざっくり書くと、

彼女の結婚生活は残念なことに、

10年以上前から崩壊しています。

ご主人はずいぶん前から他の州に住んでいるそう。

友人は結婚してから35年くらいずっと専業主婦なので、

今は生活費を毎月ご主人から送って貰い、

かつてはご主人も子どもたちもいた広い家に、

ひとりで暮らしています。

彼女は本当に優しい良い人で、

色々ボランティアもしているのですが、

ある日、彼女は私にこう言いました。

 

ごめんね。あなたを家に誘えなくて。

実は私、家を全く片付けられないの。

 

その後、彼女を助ける機会があって、彼女の家に行きました。

想像以上に、広い家のどこもかしこも物だらけで、

文字通り、足の踏み場も無い状態です。

生ごみだけはきちんと捨てているようでしたが。

 

その後は何度か彼女を訪問して、

10年以上前からためてある雑誌や新聞を紐でくくり、

要らないものをゴミ袋に入れる作業を手伝いました。

けれど、次に行くとまた元通り。

家の至る所に要らないものが積み重なっていて、

とうとう片づけを手伝うのは諦めました。

私と一緒にいる時は捨てようと思った物も、

捨てられずに結局、

ゴミ袋から出してしまうそう。

 

この、片付けられない症候群は、

彼女のご主人が他の州に行ってしまう

少し前から始まったそうです。

ご主人や子どもたちとの思い出を、

彼女は何一つ、

捨て去ることが出来ないのかもしれません。

 

夫婦という形が壊れていく中で、

彼女の心も少しずつ壊れていってしまったのかもしれません。

 

ところで、

私と主人は結婚当初から問題があって、

常に彼女に励まされて来ました。

あなたの結婚は、私に比べたらまだマシよ。

あなたたちは一緒に食事や映画に行くでしょう?

うちはそんなこと20年以上、

ううん、もっと前から全くないのよ。

あなたのご主人は家出しても

いつも謝って帰って来るじゃない。

あなたがもし、彼と離婚して

他の人と再婚しても、

その人が今のご主人より最悪だったらどうするの?

離婚なんて考えるのはやめて。

今、持っているものに感謝して。

 

ここまで読んで下さったみなさん、

どう思いますか?

 

彼女の言葉を聞きながら、

長い間、私はそれがおかしいことに

気付きませんでした。

むしろ、持っているものに感謝出来ず、

主人の悪い部分ばかりを見て

悲しくなっている自分の方が悪いのだろう、

とさえ思っていたのです。

私の結婚についてはまたあらためて書きますが、

みなさんが想像しやすいように、ひとつだけ事実を書いておくと、

私の主人は、

ドメスティックバイオレンスで逮捕

されたことがあります。

 

「今、持っているものに感謝する」

友人は今もその言葉通りに、

送られてくる少ない生活費に感謝し、

屋根があることに感謝しようと努力しながら生きています。

心から感謝出来ているようには勿論思えない発言も、

頻繁に飛び出します。

 

彼女は、昔、誰かから教わったという、

今、持っているものに感謝する

という言葉の呪縛から

抜け出せないのだと思うのです。

 

感謝するのは素晴らしいことです。

ただし、、、

感謝することで自分が少しでも幸せを感じ、

癒される気分になるものだけを

対象にしておきましょう。

 

今持っているもので、、、

自分にとって毒になるもの、

要らないものは捨てる勇気を持ちたいですね。

 

友人は今でも笑顔が可愛らしい女性です。

彼女が20年前に「捨てる」勇気を持てていたら。

彼女を愛し、大切にしてくれる人と、

今頃、きれいに整理整頓された家で、

本物の笑顔を見せていたんじゃないかな?

どんなに良い言葉も、

使い方によっては「毒」になってしまう。

 

彼女を見ていてそれを学んだのに、

私もなかなか「捨てる」ことが出来なかったひとりです。

それについてはまた今度。

 

読んで下さってありがとう。

良い一日になりますように。

Love,